世田谷区で店舗の退去が決まったら最初に確認すること
世田谷区で店舗・オフィスの退去が決まった場合、まず確認すべきは「賃貸借契約書の原状回復条項」です。特に事業用テナントの契約には、入居時に加えた内装・設備をすべて撤去してコンクリート躯体だけの状態に戻す「スケルトン戻し特約」が入っていることが多く、この特約の有無で費用負担の範囲が大きく変わります。
契約書を見ずに「原状回復=退去時の掃除程度」と考えていると、想定より高額な請求に驚くことになります。退去日が決まる前に、まず条項を確認しましょう。
「借主負担」「貸主負担」の線引きの考え方
一般的な整理は次のとおりです。
- 貸主負担になりやすいもの:経年劣化・通常の使用による自然な傷み(壁紙の日焼け、設備の経年劣化など)
- 借主負担になりやすいもの:入居後に加えた内装・造作・設備、故意・過失による破損や汚損
ただし、これはあくまで原則です。店舗・事務所用テナントの契約では、この原則を上書きする「スケルトン戻し特約」が結ばれているのが実務上ほとんどで、入居時に施工した内装は経年劣化かどうかに関わらず借主負担で撤去を求められます。
線引きで揉めやすいのは「入居前からあった傷・劣化」です。ここは入居時の記録がすべてなので、次の2点は必ず残しておいてください。
- 入居時の壁・床・天井・設備の全体写真
- 既存の傷・汚れ・不具合のリストアップ(可能なら管理会社と書面で確認)
記録がなければ、退去時にすべて「借主が生じさせた損傷」として扱われても反論できません。
世田谷区の店舗原状回復費用の目安
以下は自社の実務単価データをもとにした目安です。実際の金額は、既存の内装量、構造(木造・RC造)、産廃の量、搬出経路によって変動します。
解体・撤去(借主負担になりやすい範囲)
- 内装解体(木造):3,850円/㎡前後
- 内装解体(RC造):4,950円/㎡前後
- 間仕切り撤去(LGS):3,220円/㎡前後
- 間仕切り撤去(木造):2,420円/㎡前後
- 床材撤去(フローリング):1,650円/㎡前後
- 天井撤去(ボード):1,320円/㎡前後
- 産廃処分費(混合):19,800円/㎥前後
スケルトン戻し一式
- テナント原状回復工事(スケルトン戻し):27,500円/㎡前後
20坪(約66㎡)の店舗であれば、スケルトン戻し一式で180万円前後が目安になります。ここに設備撤去(厨房・空調など)が実費精算で加わることも多いため、見積り時に「一式」の中身がどこまでかを必ず確認してください。
見積り比較で見るべきポイント
原状回復の見積りは「解体工事一式」のようにまとめられがちで、比較がしづらいのが実情です。次の3点が分かれているかを確認しましょう。
- 範囲:木造かRC造か、間仕切りの撤去量、床・天井の撤去範囲
- 産廃処分費:撤去量(㎥)に応じた金額か、別枠で実費精算か
- 経年劣化の扱い:入居前からの傷・劣化を除外する交渉余地があるか
契約書に指定業者の明記がなければ、自分で業者を選ぶ余地があります。同じ工事範囲でも坪単価で1.5〜2倍の差が出ることがあるため、範囲をそろえた相見積もりを取ることをおすすめします。
まとめ
世田谷区の店舗原状回復は、契約書の特約次第で「借主負担」の範囲が大きく変わります。まず原状回復条項とスケルトン戻し特約の有無を確認し、入居時の状態記録があるかを見直すことが、費用を適正な範囲に収める第一歩です。
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