正直に言うと、梅雨の時期にうちへ来る相談で一番多いのが「カビ」です。
「掃除してるのに、また生えてきた」 「黒い点々が目地から消えない」 「トイレがなんかカビ臭い」
あなたも、心当たりありませんか?
実はこれ、掃除の仕方が悪いわけじゃないんです。ぶっちゃけ、構造の問題。だから市販のカビ取り剤をどれだけ買っても、表面的な対策では根本では勝てません。今日はその理由と、内装屋として「ここを直せば本当に終わる」というポイントを正直に話します。
カビが繰り返す本当の原因
カビが生えるには3つの条件が要ります。湿度70%以上、温度20〜30℃、そして栄養(皮脂や石けんカス)。梅雨のお風呂って、この3つが全部そろう完璧な環境なんですよ。
でも、本当に厄介なのはここから。
表面のカビを拭き取っても、目地やコーキングの奥0.5〜1mmくらいまで菌糸が入り込んでいることがほとんどです。だから掃除した直後はキレイでも、2〜3週間でまた黒くなる。これ、あなたのせいじゃありません。
うちが現地調査でよく見つけるのが、こういうパターンです。
- 換気扇が実質動いていない — 24時間換気のはずが、ホコリで風量が3割以下になっている
- 防水層が切れている — 築15年以上だと、壁裏に水が回ってずっと湿ったまま
- 目地・コーキングが寿命 — 10年が交換目安なのに、20年放置で内部がスカスカ
一度、世田谷のサロンさんで「毎週カビ取りしてる」というお風呂を開けたら、壁パネルの裏が真っ黒でした。表面をいくら磨いても、裏で菌が育ってたわけです。これじゃ勝てない。
改修工事の選択肢
じゃあどうするか。重症度に合わせて、選択肢は大きく3つあります。
① 部分補修(軽症) 目地の打ち替え、コーキング交換、換気扇の新調。下地が無事ならこれで十分なことも多いです。工期は1〜2日。
② パネル・壁の張り替え(中等症) カビが裏まで回っているけど、ユニットバス本体は生きているケース。防カビ仕様の壁パネルに張り替えます。ここで換気経路も一緒に見直すのが肝心。工期は3〜5日。
③ 水廻りまるごと改修(重症) 下地や防水層まで傷んでいる場合。思い切ってユニットバスごと交換、トイレも内装から作り直します。一見高そうに見えますが、「毎年カビと戦う10年」を考えたら、こっちのほうが安上がりだったりします。工期は1〜2週間。
ここで太字でもう一度言わせてください。換気を直さずに表面だけキレイにするのは、穴の空いたバケツに水を足すのと同じです。本当のカビ対策は、湿気がこもる構造そのものに手を入れることから始まります。
費用比較
気になるお金の話、隠さず出します。あくまで目安ですが、こんな感じです。
| 工事内容 | 費用の目安 | 工期 | |---|---|---| | 目地・コーキング打ち替え | 5万〜12万円 | 1〜2日 | | 換気扇交換(経路込み) | 4万〜10万円 | 半日〜1日 | | お風呂の壁パネル張り替え | 15万〜30万円 | 3〜5日 | | トイレ内装リフォーム(床壁+換気) | 12万〜25万円 | 2〜3日 | | ユニットバスごと交換 | 80万〜150万円 | 1〜2週間 |
ぶっちゃけ、いきなり全部やる必要はありません。多くの場合、換気の改善+目地の打ち替えで5〜15万円、これで8割の悩みは消えます。残り2割の「裏まで腐ってる」ケースだけ、大きな改修を検討すればいい。
逆に言うと、自己流のカビ取り剤を月1で買い続けると、年に1万円前後。10年で10万円です。しかもカビは消えない。それなら一度ちゃんと直したほうが、お金も気持ちもラクになります。
まとめ
カビが毎年繰り返すのは、掃除不足じゃありません。湿気がこもる構造と、寿命を超えた目地・換気が原因です。
- 表面を磨いても、奥の菌糸が残っていれば再発する
- まず疑うのは「換気が死んでいないか」
- 軽症なら5〜15万円で根本解決できることが多い
うちは現地調査で、壁の裏まで見てから「ここだけ直せば大丈夫」「ここは交換したほうがいい」を正直にお伝えします。要らない工事は勧めません。
梅雨のたびにカビと格闘するの、そろそろ終わりにしませんか。まずは写真1枚でもいいので、気軽に相談してください。一緒に、根っこから片付けましょう。
