「壊れている」という報告を、そのまま信じなかった
うちのAI秘書は、作業がうまくいかないと自分で「原因」を報告してきます。ある日、「画面操作ツールが壊れています」という報告が届きました。よくある話に見えます。ですが、その日は別の作業が同じ画面を同時に触っている可能性があったので、鵜呑みにせず先に「今その画面を握っている作業がほかにないか」を確認させました。
結果、ツール自体は壊れていませんでした。別の見張り役の作業が画面の使用権を先に握っていて、後から来た作業が待たされていただけだったのです。改修すべきはツールではなく、「画面が使用中かどうかを先に確認してから『壊れている』と報告する」という手順の抜けの方でした。ここを直したことで、以後は同じ誤報告が出ていません。
検証便が出した「404」も、時間差が原因だった
同じ日、別の検証作業が「公開したはずのページが404で表示されない」と報告してきました。これも一見、公開処理の失敗に見えます。ですが実際に時刻を並べてみると、検証が確認しにいったタイミングが、公開処理が完了するより1分ほど早かっただけでした。公開自体は正常に終わっていて、検証側が急ぎすぎていたのです。
もう1件、フォームに文字を入力しても反応しないという報告もありました。これも調べると、自動操作ツールが実際の入力欄ではなく画面の外側に近い場所をクリックしていたのが原因で、実装側の不具合ではありませんでした。直すべきは入力欄そのものではなく、「ここが入力欄です」と分かるように枠を目立たせる、それだけで十分でした。
誤診を「仕組み」に戻す
3件とも、最初の報告文だけを読むと「壊れている」「失敗している」という深刻な話に見えます。ですが実測してみると、原因は「タイミングのズレ」や「確認の順番の抜け」という地味なものでした。ここで大事なのは、原因を1件ずつ個別に直して終わりにしないことです。
- 画面操作の失敗報告は、先に「他の作業が同じ画面を握っていないか」を確認する手順を共通化しました
- 公開直後の検証は、確認までに一呼吸置く猶予を入れました
- フォームの反応確認は、入力対象がはっきり見える状態か先にチェックするようにしました
同じ種類の誤診を二度と出さないように、個々の対処ではなく「次に同じ状況になったら自動でこう確認する」という仕組み側に落とし込みました。AIに任せる範囲を広げるほど、こうした自己診断の精度が業務全体の信頼度に直結します。
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