正直に言うと、飲食店の内装トラブルで一番多い相談が来るのって、7月と8月なんです。
なぜか。理由はシンプルで、みんな「まだ使えるでしょ」で梅雨を越えちゃうから。そして一番忙しい時期に、床がめくれたり、エアコン裏のカビが噴き出したり、トイレの床下から水が回ったりする。
あなたのお店、去年の夏どうでしたか?
「なんとなく古びてきたな」と思いつつ、繁忙期に工事なんて無理だと後回しにしていませんか。その気持ち、めちゃくちゃわかります。でもぶっちゃけ、夏に壊れてから直すのが一番高くつくんです。
今日は世田谷で内装をやってる立場から、メンテで済むのか、思い切って改装すべきかの判断基準を、費用の実感も込めて話します。飲食に限らず、路面の店舗を構えているオーナーさんにも共通する話です。
なぜ夏前の改装依頼が急に増えるのか
うちの繁忙期は、実は年2回あります。年末年始前と、6月です。
6月に飲食店の改装が集中する理由は3つ。
- 7〜8月は飲食店の書き入れ時。ビアガーデン需要、夏休み、暑くて外食が増える。この時期に工事で1週間休むと、売上の痛手が大きい
- 梅雨で内装の劣化が一気に表面化する。湿気でクロスが浮き、木部が反り、隠れていたカビが出てくる
- 職人の手配が夏本番より取りやすい。8月に入ると各社の工程が埋まって、着工まで3週間待ちなんてこともある
去年、駒沢の焼き鳥屋さんから7月20日に「床が抜けそう」と電話をもらったんですが、その時点でうちの職人は満杯。近隣の別業者を紹介するしかなくて、悔しかったです。もし6月に相談してくれていたら、休業ゼロで間に合ってた。
動けるのは今。これは煽りじゃなくて、工程の物理的な話です。店舗の改装は夏本番より前に動くほど、選べる選択肢が増えると覚えておいてください。
「直す」か「作り直す」か、見極めの3つのサイン
ここが一番聞かれるところ。メンテナンスと改装の境界線です。
判断のコツは、「同じ場所を何回直しているか」。目安を挙げます。
- 部分補修で1回で収まる → メンテナンス 壁紙の一部剥がれ、床の1枚だけの浮き、照明の交換。これは数万円で終わる話。無理に全部やる必要はないです
- 同じ箇所を1年で2回以上直している → 改装のサイン 例えば厨房の床。防水が切れていると、上だけ貼り替えても半年でまた浮く。下地からやり直さないと、補修費を積み上げるだけで結局改装費を超えます
- 配管・下地・電気容量に手が入る → 完全に改装 グリストラップの詰まり、コンセント不足、給排水の勾配不良。ここは表面をいくらいじっても解決しません
内装には耐久年数の目安があります。ざっくり言うと、クロスや床材は8〜10年、厨房設備は10〜15年、給排水管は20〜25年。オープンから7年、8年経っている店舗は、そろそろ「メンテの延長」から「計画的な改装」に頭を切り替えるタイミングです。
壊れてから直すのは事後対応。壊れる前に直すのが投資。 ここの発想の違いが、5年後の総コストを大きく変えます。
費用の目安。正直な数字を出します
一番気になるお金の話。飲食店(15〜20坪想定)でざっくりの相場です。
- 部分メンテナンス:5万〜30万円(床の部分補修、クロス張り替え、塗装タッチアップ)
- 中規模リフレッシュ:80万〜200万円(内装の大部分刷新、照明・什器の入れ替え、客席レイアウト微調整)
- フルスケルトン改装:坪単価30万〜50万円。20坪なら600万〜1,000万円が目安
居抜きで入った物件を改装する場合、前テナントの残置設備が使えるかどうかで金額が100万円単位で変わります。うちは最初に必ず**「壊さず活かせるものリスト」**を作ってから見積もりを出します。これをやらない業者は、全部撤去して新品で組むから高くなる。
失敗談を一つ。数年前、コスト優先で厨房床の防水をケチったお店があって、2年後に階下へ漏水。階下の弁償と再工事で、最初にケチった30万円が結局150万円になりました。 安く見える選択が一番高くつく典型です。
だからこそ、判断は素人だけで決めないでほしい。一度プロに現場を見せるだけで、「まだいける箇所」と「今やるべき箇所」の切り分けができます。それだけで無駄な出費がかなり減ります。
まとめ:迷っているなら、夏が来る前に一度見せてください
整理します。
- 夏前(6〜7月上旬)が改装のベストタイミング。繁忙期の休業と職人不足を避けられる
- 同じ場所を年2回以上直しているなら、メンテではなく改装のサイン
- 耐久年数はクロス・床で8〜10年、設備で10〜15年。7年目からは計画的に
- ケチった防水が150万円になる。安い選択が一番高いこともある
「これってメンテで済む?それとも改装?」の判断だけでも、現場を見れば15分でお答えできます。世田谷区・給田を拠点に、近隣エリアはすぐ伺えます。
夏に慌てて休業するより、今のうちに手を打ちましょう。まずは気軽に相談してください。一緒にお店を、次のシーズンに間に合わせましょう。
