内装工事って、いつ頼んでも同じだと思っていませんか?
正直に言うと、僕もそう思っていました。でも現場を10年以上やってきて、季節で工期も費用も変わることを何度も痛感しています。特に「夏」。ここに落とし穴があるんです。
飲食店やサロンのオーナーさんから「オープンを夏に合わせたい」という相談はすごく多い。夏休みや繁忙期に間に合わせたい気持ち、よくわかります。でも段取りを間違えると、工期が延びてオープンがずれ込む。今日はそのリアルを話します。
夏工事のメリット・デメリット、両方あります
まずフラットに。夏の工事、悪いことばかりじゃないです。
メリット
- 日が長い。夏場は朝6時から明るくて、実質の作業時間が冬より1〜2時間長く取れる
- 職人のスケジュールが空きやすい時期がある(お盆前後は逆に混むので注意)
- 塗装やボンドの「硬化」自体は気温が高いと早く進む
デメリット
- 梅雨と重なると湿度が80%超え。塗料や接着剤が乾かない
- 猛暑日は職人の作業効率が落ちる。無理させれば事故につながる
- 木材や建材が湿気を吸って、後から反り・膨張が出ることがある
ぶっちゃけ、メリットとデメリットが真逆の性質を持っているのが夏の特徴です。「乾くのは早いのに、湿気で乾かない」。矛盾してるようだけど、これが現場のリアル。
費用への影響。目に見えないコストが乗る
ここが一番伝えたいところ。
実は、夏だからといって工事の単価そのものが上がるわけじゃないんです。じゃあ何が変わるか。間接コストが乗るんです。
具体的に、うちの世田谷区の現場で夏に発生しやすい追加費用を挙げます。
- 除湿機・送風機のレンタル代: 1台あたり1日3,000〜5,000円。塗装や左官が入る現場だと2〜3台×数日で、トータル2〜5万円
- 熱中症対策費: 職人の休憩を増やす、スポットクーラーを入れる。ここで作業時間が1日あたり30分〜1時間削られる
- 工期延長による諸経費: 現場管理費は日数に比例します。3日延びれば、その分だけ乗る
たとえば20坪の飲食店の居抜き改装。通常なら工期3週間、費用350万円ほど。これが梅雨と重なって塗装の乾燥待ちが発生すると、工期が3〜4日延びて、除湿対策込みで5〜8万円上乗せ。金額として大きくはないけど、「オープン日がずれる」ダメージのほうが痛いんです。
僕がやらかした失敗談
隠さず言います。数年前、7月の梅雨明け直前に塗装工事を入れたことがありました。
「気温高いし、すぐ乾くだろう」と甘く見ていた。ところが湿度が85%。塗った壁が翌日になっても指で触るとベタつく。結局、次の工程に進めず3日ロスしました。
原因はシンプルで、塗料は「気温が高い」だけじゃ乾かない。「湿度が低い」ことがセットで必要なんです。洗濯物と同じ。真夏でも雨の日は乾かないでしょう。あれと全く同じ理屈でした。
この失敗以来、夏の塗装は必ず除湿機とセットで組むようにしています。授業料は高かったけど、今のうちの標準になっています。
対策。夏でもきれいに仕上げる段取り
じゃあどうするか。夏工事を成功させるコツは、要は**「湿度をコントロールする」と「工期に余裕を持つ」**の2つです。
- 湿度管理を最初から見積もりに入れる: 除湿機を後から慌てて手配すると割高。最初から計画に組み込む
- 塗装・左官の工程に2〜4日のバッファを置く: ギリギリで組まない。予備日があるだけで精神的にもラク
- エアコンを先に復旧させる: 内装工事の途中でも、可能なら空調を先に効かせる。作業環境も仕上がりも安定する
- 建材は現場に馴染ませてから使う: 木材は搬入して数日置き、その場の湿度に慣らしてから施工すると反りが出にくい
- お盆の職人スケジュールを早めに押さえる: 8月10〜16日あたりは職人が休む。ここを外して段取りする
このあたりを最初に決めておけば、夏でも冬と変わらない仕上がりになります。逆に、何も考えずに突っ込むと僕みたいに3日溶かします。
まとめ。夏工事は「怖い」んじゃなく「段取りが9割」
長くなったけど、伝えたいのはシンプルです。
夏の内装工事は、避けるものじゃない。きちんと段取りすれば、夏でも問題なく進みます。 怖いのは季節じゃなくて、季節を無視した計画のほうなんです。
- 夏はメリットもデメリットもある。両面を理解する
- 費用は単価じゃなく「間接コスト」が2〜5万円乗りやすい
- 湿度管理と工期のバッファ、この2つで9割決まる
オープン時期が決まっている店舗オーナーさんこそ、逆算した段取りが命になります。夏に間に合わせたいなら、今から動くのがちょうどいいタイミング。
世田谷を中心に、内装・リフォームのご相談はいつでも受けています。「夏に工事して大丈夫かな」と迷っているなら、まずは相談を。あなたの状況に合わせて、一番いい進め方を一緒に考えましょう。
